サザン・シティ・ポップス

Les Dudek

日本ではそれ程知名度は無いと思われるLes Dudekだが、1976年のソロデビュー以来今も地道に活動を続けているギタリストだ。
始めて彼の名前を知ったのは、彼が最初のソロアルバムをリリースした直後、ミュージックライフ誌にBoz Scaggsのインタビューが掲載され、それにLesの事が出ていたからだ。
インタビューワは彼のことを、見た目がDuaneに似ていますねとBozに向け、Bozはそれに同意しスライドギターも素晴らしい事、自分のバックバンドで弾いていた事などを答えていた。
そして、何よりもミュージックライフは彼をDuane Allmanの再来とぶち上げたのだ。
もう、これは買わずばなるまいと早速レコード屋に赴き、ジャケットを見ながらニヤついた(笑)

ジャケットは、57年Les Paul Goldtop、その年の前半まで作られていた、P-90と言うシングルコイルピックアップを搭載したモデルを抱えて、そのギターのヘッドにオウムだかインコだかが停まっているというもの。見た目はDauneのようなワイルドさは感じなかったものの、ワクワクしながらレコードに針を落とした。

残念と言うか当然と言うべきか、出てきた音はDuaneのそれでは無かった(笑)
むしろ同じAllmansのDickey Bettsに近く、Duane死後のDickeyのフレージングをもっと軽く流麗にした感じで、流れるようなギターとLesの歌声がバランス良く絡み合った上質のサザン・シティ・ポップスと言う、もっと万人に聴き易いものであった。
これはアルバムのプロデュースにBoz Scaggsを迎えたこと、それとバックを固める当時のTotoのメンバーや凄腕セッション系ミュージシャンによるものが大きいのだと思う。

Track list: Les Dudek
Side A.
1. City magic
2. Sad Clown
3. Don’t Stop Now
4. Each Morning

Side B.
1. It Can Do
2. Take the Time
3. Cruisin’ Groove
4. What a Sacrifice

このアルバムでは、Allmansを彷彿とさせる1曲目City Magicも好きだが、あまりAllmansっぽく無いIt Can Doや、What a Sacrificeと言ったホワイトソウル系の影響が強い曲の方に彼の個性のようなものを感じて好きだった。

その後調べてみると、彼は実際にAllmansとも関わりがあり、Duaneの死後にリリースされたアルバムBrothers and Sistersにギターで2曲参加している。ある意味Dickeyの代表作でAllmans最大のヒット曲であるRamblin’ Manとインストゥルメンタル曲Jessicaである。
Ramblin’ ManではDickeyとのツインギターで絡み、Jessicaではアコースティックギターでのバッキングで堂々たる演奏を披露している。またJessicaについては、テーマの後半は彼の作曲だそうだ。
この辺りのいきさつについては、英語だが、Les本人の興味深いインタビューがあるので転載しておく。(残念だが、オリジナルは既に見つからないようだ)

Jim: I heard you actually co-wrote “Ramblin’ Man,” and “Jessica,” with Dickey Betts but went uncredited for it. Is that true? Also, were you offered the guitarist role in the Allman Brothers replacing Duane after his tragic accident?

Les: The writing is partly true. Dickey wrote “Ramblin Man”. I played half the guitar parts and helped Dickey arrange all the guitar parts on “Ramblin’ Man”. As for “Jessica”, I co-wrote that song with Dickey. I came up with the bridge section. The part that goes to G. And I also played the acoustic guitar on it. At the time, Dickey said to me, he didn’t want me to play the lead guitar harmonies with him on “Jessica”, because we already recorded “Ramblin’ Man” with all the guitar harmonies, so he didn’t want the critics to think I was gonna be in the band. Remember, these recordings I did with them took place only months after Duane Allman had died, and I was the first guitar player to record with them after Duane’s death. Meanwhile, the Allman’s manager Phil Walden was telling me, Les, I’m gonna make you a star, I’m putting you in the Allman Brothers.

Well, though Dickey did march me into Walden’s office, and told him, Les should be credited for co-writing “Jessica”, it never happened. I think the reason I was never given credit or royalties was because Walden was mad at me. Phil didn’t know that the whole time he was trying to put me in the Allman Brothers, Dickey was telling me stuff like, now that Duane is gone it’s his band, and he didn’t want to share the stage with another guitar player. So when Steve Miller offered me a job in his band, I left Macon, Ga. and moved to San Francisco. I think it pissed Walden off, so I was never credited for co-writing “Jessica” and was never paid any royalties.

I played golf with Dickey about five years ago, just after the Allman’s kicked him out of the band. I asked him if he wanted to do some dates together. We entertained the idea and it looked promising there for a while, until he lost it one night and got arrested for spousal abuse. Before all that, Dickey mentioned to me finally after thirty years he said, Les, I feel bad about that “Jessica” thing. I said Dickey, you don’t have to feel bad about that “Jessica” issue anymore. He said, I don’t. I said no, you can just write me a check. He gave me a cold stare and said, I don’t feel that bad……. I said, I didn’t think so………

Les本人の言葉だけで他にエヴィデンスを見つけられなかったのだが、AllmansはDuaneの死後を埋めるギタリストとしてAllmansへの参加を請うたようだ。それが最終的に実現しなかった理由はインタビューでの彼の推測以外見つからない。
しかし、実際にAllmansのステージにゲストとして立ったことはあるようだ。

・1973-08-24 Three Rivers Stadium, Pittsburgh, PA 公演:1曲、Statesboro Blues
・1974-07-11 Civic Arena, Pittsburgh, PA 公演:2曲、Ramblin’ ManとJessica

更に、Hittin’ The Noteで購入できるDuaneの死直後のAllmansの演奏:
Allman Brothers Band: Macon City Auditorium 2/11/72
で聴かれるバッキングギターはLes Dudekであると言う噂もある(まぁ、Elvin Bishopと言う噂もあるので、Les目当てで慌てて買わないように 笑)

ちょっと長くなりましたね。その後のアルバムについても触れたいのですが、また改めて。

(from 2007-03-16 Malibu Inn, Malibu, CA)


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~ by mars_mnt : 2012/04/11.

コメント / トラックバック6件 to “サザン・シティ・ポップス”

  1. marsさん!
    今回は私が最近特にお気に入りのLes Dudekを取り上げて頂いてありがとうございました♪
    Duane死後、自分のバンドだと主張して強気なBettsさんに俺以外のギタリストはいらないからAllmansに入るなといわれ、嫌気がさしたDudekがSteve Miller のところ行っちゃったら、Waldenさんが怒ってJessicaの作曲クレジットには載せてくれなかったっていう・・・。

    何だか可哀想なDudekです(泣

    しかし、彼の音楽は素晴らしい♪♪

    • Yokoちゃん、ども。
      楽しんで頂けたなら何よりです。
      あのインタビューは偶然見つけたのですが、面倒だったので翻訳せずに転載してしまいました。
      こういうところがSatoさんと違う所ですな(笑)
      しかも、その英文インタビューをサラッと読んで、その要約までコメントに入れてしまう。
      はっきり言って脱帽です。
      Lesの音楽はもっと認められて然るべきと思いますが、今となっては難しいんですかねぇ・・・
      懲りずにまた遊びに来てください♪

  2. 記事読むと、ディッキーはなんか良い人っぽい、ウォルデンはその反対みたいな印象ですが実際はどうなんでしょね。グレッグが自伝で何か言うかしらん。

    • Satoさん、どうもです。
      どうなんでしょうねぇ、あのインタビュー自身がその当時から30年を経過したものですので、Lesの記憶がどの程度のものか判断できないのです。
      ただ、以前読んだインタビューでも同様のことを言っていたように思うので、まぁ、当たらずとも遠からずと言う感じでしょうか。
      グレッグの自叙伝、触れないわけにも行かない気が(笑)

  3. グレッグ自伝出ました。Dudekの文字はただの一文字すらなかったです。
    うーん….

    • Satoさん、いつもどうもです。

      何か既に返信したつもりになっていました。すみません。
      多分、色々ありましたから、書きたく無かったんでしょう(爆)
      Greggの自伝は、何時届くかと心待ちにしています。やっぱりDuaneの兄弟しか知らなかった話が読みたいです。

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